野元先生雑感

2016年03月24日

春分(しゅんぶん)人づきあいと診療 3月20日

3月20日 春分
今年は3月24日に松山のホテルで、卒業生主催の謝恩会が開催される。招待状をもらってホテルで会うと、いつも学内で会っている諸君とは違って見える。今月までは教員と学生だが、来月からは病院で一緒に働く同僚になるためであろうか。

 

人づきあいと診療

皆さんが医師として働くときには患者さんと上手に話すことが要求される。しかし、諸君の中には、必ずしも人づきあいの上手でないと考えている人もいると思う。医学部への入学に要する勉強や、入学後にも多くのことを学ぶことが必要で、むしろ人づきあいを広げていると、時間がとれなくなり、不都合なことが起こることもあろう。このため、医師として働く時、人づきあいが上手でないことを心配することがあるかもしれない。

しかし、医師として患者さんに向かい合い話をすることは、人づきあいの上手さとは何の関係もない。診察時は可能性のある鑑別診断を頭において、また治療時には本人の希望、あるいは人生観を伺い、必要な情報を短い時間で、かつ適切に得ることが必要となる。ご本人が話しやすい雰囲気作りや受け答えの方法は学ぶことが必要である。しかし、これらはすべて技術である。技術であれば高い能力に恵まれたみなさんにとっては、決して難しいものではない。病院実習や研修中、また体調が悪くて自分が医療を受けるときは、絶好のチャンスなので、医療技術を学ぼう。

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