野元先生雑感

2016年05月02日

立夏(りっか)麦秋 と 彼岸花 5月5日

5月5日 立夏
夏の始まりである。文字通り、急に温度が上がり夏日になったところが多い。松山も25度を超えた。

 

麦秋 と 彼岸花

私は5月に赴任した。医学部の周囲は麦が実り、夕日に映えた麦秋の美しさに感激した。秋には稲穂が楽しめる。中予は日本の有数の二毛作地帯である。また、伊予灘に沈む夕日も美しい。冬は少しだが雪も積もる。上林から見る雪の積もった重信は風情がある。秋は彼岸花が美しい。校内では桜も楽しめる。自然の豊かさを味わえるところである。

地理的には松山の繁華街からは少し離れている。世界的に言えることであるが、新しく建てられた病院や大学は、常に郊外に位置している。北米のNIH病院も、ドイツのハイデルベルグ大学病院も、英国のエディンバラ大学病院も、いずれも郊外に建てられており、職員も患者さんも車やバスで通っている。愛媛大学病院も約40年前に建てられており、比較的新しい。繁華街には少し離れているが、その分、自然が美しい。

最近、医学部の東側が開発されて住宅が増えた。子供たちが増えて、病院の前の歩道が整備され、朝の7時台は小学生の通学時間となり、にぎやかで楽しい。以前米国では引退した住民用の住宅地区を作り、地区外からの人々を誘致した例がある。当初は福祉施設等が充実しており発展が期待されたが、最初に移り住んだ人たちが亡くなった後には、住む人がいなくなり、廃棄された。人工的な町つくりはうまくいかない。老若男女が住んでこそ、町として成り立つ。

病院内には喫茶店ができて少し賑やかになった。この喫茶店はタリーズという全国チェーン店で、愛大病院店が愛媛県の1号店である。その後、エミフルや銀天街にも出店している。重信にも小さな繁華街ができることを期待し、また皆で盛り上げたい。

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