愛媛大学大学院 医学系研究科 肝胆膵・乳腺外科学

入局案内

先輩からのメッセージ

田村 圭

私が外科を選んだ理由

一番の理由は家族のがんです。日本の死因のトップは悪性新生物であり、その中のほとんどは外科領域のがんですので、皆さんも身近に感じるのではないでしょうか。がんの大多数に手術が必要であり、侵襲を与える治療ではありますが、術後、目に見えて患者さんが良くなっていくのも実感できます。
また、私自身が手を動かすことが好きということもあり、外傷などのプライマリーケアから専門的な知識まで幅広い範囲の能力が身につくことも魅力だと思います。

愛媛大学 肝胆膵・移植外科について

大学内では肝胆膵・移植領域の診療を中心に行っておりますが、県内の主要施設に関連施設が多い教室です。肝胆膵・移植領域だけでなく、消化器外科領域全ての研修が可能です。 私自身、県内関連施設で初期研修~後期研修までの5年間の研修を行い、後期研修ではアッペ、ヘルニア、ラパコレから消化器がん、肺がんなど幅広い領域で、術者として年間150症例程度を経験させて頂きました。救急や病棟などのファーストコールは自分で、やれるところまでは自分でできるという主体的で実践力のつく病院で、忙しい5年間でしたが、その時の経験が今に生きていると感じております。その後、大学に帰ってきて、肝胆膵・移植領域の診療を勉強させて頂いております。
現在の大きな流れとして、各科の専門領域が細分化されていっているというような印象ですが、当科では、消化器一般領域の研修後、肝胆膵・移植領域の研修と、ステップアップしていけ、幅広い経験ができるというのも魅力ではないかと思います。

学生さん、研修中の先生方へ

私にとって、外科の魅力はやはり手術で、手術によって病気を根治できる可能性があることではないかと思っています。しかし、手術以外の魅力も沢山あります。外科を選択した後にも、沢山の選択枝があり、どんな外科医を目指すかは自分次第です。
一生続ける仕事ですので、ゆっくり考えて頂ければと思いますが、外科に興味がある方はぜひ当科を選んでいただいて、一緒にがんばりましょう。話を聞きたいという方がおられましたら、お気軽にご連絡ください。

医師8年目

私が外科を選んだ理由

皆さんは外科についてどんなイメージをお持ちでしょうか。私自身は学生実習ではあまり良いイメージを持っておりませんでした。手術見学をしても指導医の先生が何をしているのかよく分からず、指導も体育会系で怖かったです。しかし、初期研修を市中病院で行い、実際に患者さんを担当して、研修医なりに手術書を読む必要にかられて外科の手術の面白さに気が付きました。学生時代には何をしているかわからなかった手術も、血管を切ったり膜を剥がしたりする方法や順番にもきちんと意味があり、どうしてそのようにするのか学びました。癌で腸管が閉塞し食事ができず苦しそうな患者さんが、手術後に食事ができるようになり、見違えるような笑顔になる瞬間も見ました。そうこうしている内に外科に夢中になり、決して体育会系とは無縁の私は外科を選んだのです。

愛媛大学 肝胆膵・移植外科について

他大学を卒業した私は出身県である愛媛県内の市中病院で研修を行っておりました。手術に、救急にとても忙しい病院で外科にどっぷりと使った生活をしていました。目標としていた外科専門医を取得し、今後の外科医としてのキャリアを考える上で、市中病院にはない難しい症例や研究にも触れたく、大学に入局することとしました。大学の症例は難しく、一から学びなおすことが多くありました。研究にも従事することができました。入局する前には少し気になっていた出身大学の壁というものは全くなく、意識することもありません。愛媛県内には関連病院も多くありますので、今後愛媛県で外科に従事したい私にはとても良い選択でした。

学生さん、研修中の先生方へ

外科はどうしても手術が中心となりますので、取っ付きにくく、興味が持ちにくいかと思います。最初は自分でやらせてもらえることも少ないのです。しかし、解剖を覚えて、何をしているのかがわかると手術はぐっと面白くなります。かんたんな手術を自分でできるようになるとなおさらです。治療をした患者さんも原因が取り除かれるとびっくりするほど元気になられることもあります。ぜひ一度、実習で、研修で選んでいただいて、指導医にどうしてそうするのか疑問をぶつけてみてください。そして外科の魅力に触れてみてください。