対象疾患について

消化管・腫瘍外科

ロボット手術

●手術支援ロボットによる手術について

 当科で行うロボット支援手術は、腹腔鏡・胸腔鏡手術を執刀医が手術支援ロボットを操作し ておこなう手術のことです。
 ロボット支援下手術は、今までの腹腔鏡•胸腔鏡手術の利点を活かすことはもちろん、従来 の手術のデメリットも克服することができると考えられています。

  1. ①  手術支援ロボットは、従来の腹腔鏡・胸腔鏡手術よりも複雑で細やかな手術操作が可能 です。(手ぶれがなく繊細な手術ができる)
  2. ②  三次元による立体的な画像情報を取得しながら、より安全性が高く侵襲の少ない手術が 実現可能です。
      ロボット支援下手術は2018年4月に食道がん、胃がん、2019年4月からは直腸がん、2022年4月からは結腸がんを含む全大腸がんに対して保険診療で行えるようになりました。当 院では日本ロボット外科学会専門医、Robo-Doc Pilot国内B級、日本内視鏡外科学会ロボ ット支援手術認定プロクターが在籍し、食道がん、胃がん、大腸がんなど現在まで多くの消 化器がんの患者さんに対してロボット支援下手術による安全な治療を行ってきました。

【hinotori によるロボット支援下手術】

●当院で使用している手術支援ロボット

<da Vinci ダ・ヴィンチ>

 米国製の手術支援ロボットであり、欧米を中心にすでに医療用具として認可され、1997 年 から臨床応用されており、2024 年1月には世界で約 9100 台が稼働しています。本邦では 2009 年 11 月に本機器が厚生労働省により薬事承認されました。当院では2台の daVinci を 導入しロボット手術を必要とする患者さんへ提供しています。

<hinotoriTM surgical robot system>

 株式会社メディカロイドが開発した日本初の実用型内視鏡手術支援ロボットです。da Vinci と同様に手術器具や内視鏡を取り付けた4本のアームを、執刀医がコックピットから 3D 画 像を観察しながら遠隔で手術を行います。
 当科では 2024 年 2 月に直腸がんに対して四国で初めて hinotori を用いた直腸切除術を行 い、さらにロボット手術を必要とする患者さんへ提供してきたいと考えています。