愛媛大学医学部 眼科学教室Department of Ophthalmology,
Ehime University School of Medicine

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研究内容網膜

SGLT2阻害薬による糖尿病黄斑浮腫改善効果

糖尿病黄斑浮腫は糖尿病患者の視力低下の原因として非常に重要な合併症です。糖尿病黄斑浮腫に対する治療法の一つとして抗VEGF療法が広く行われており、有効性の高い治療法ですが、抗VEGF薬は薬価が高額であり、また視力を維持するためには数ヶ月毎の投与を必要とする場合が多く、経済的な負担が大きいことが問題点です。
糖尿病腎症の悪化などによって体内に水分が貯留すると黄斑浮腫が悪化し、一方で透析などによって体内の水分が排出されると黄斑浮腫が改善することが知られており、体内に水分が貯留することが糖尿病黄斑浮腫の病態に関与していると考えられています。
糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬は糖を尿とともに体外に排出して血糖値を低下させる薬剤ですが、体内の水分が排出されることに起因すると思われる体重減少が副次的効果として報告されています。つまり、SGLT2阻害薬により体内に貯留した水分が排出され、糖尿病黄斑浮腫が改善する可能性があると考えられます。

当院では糖尿病黄斑浮腫に対するSGLT2阻害薬の効果を検討しています。

画像:糖尿病黄斑浮腫に対するSGLT2阻害薬の効果