造血細胞移植センター

難治性の造血器悪性腫瘍、造血不全、遺伝性疾患などに対して、造血幹細胞移植は有用な治療法であり、近年、移植治療の患者数、適応疾患は増加傾向にあります。

当院では第一内科(血液・免疫・感染症内科)および小児科を中心に、輸血・細胞治療部、麻酔科、手術部、薬剤部、栄養部、臨床検査部、リハビリテーション部、放射線治療部、歯科、看護部、臨床心理士、医事課など多くの部門が協力し、自己および同種造血幹細胞移植を行っています。同種移植に関しては、血縁者間だけでなく、骨髄バンクからの非血縁者間移植、臍帯血バンクからの臍帯血移植も行っています。当科は造血細胞移植学会の非血縁者間造血細胞移植認定診療科の認定(カテゴリー1)を受けています。また当院は日本骨髄バンクの骨髄採取施設にも認定されており、骨髄バンクドナーさんの骨髄採取も行っております。2020年春からは、無菌病床を2床から6床に増設し、現在、第一内科、小児科を合わせ、年間10~20例前後の移植治療を行っております。


移植治療は医師だけでなく、多くの部門の協力があって初めて成り立つチーム医療であり、毎週水曜日には第一内科、小児科の医師・看護師だけでなく、薬剤師や管理栄養士、臨床心理士など移植治療に携わるスタッフが参加し、1号館6階カンファレンスルームで造血細胞移植カンファレンスを定期的に行っています。カンファレンスでは各症例の移植適応、ドナー選択、移植細胞の採取方法、前処置方法、移植片対宿主病予防法、輸血、栄養摂取などの支持療法、合併症対策などについて議論し、協力して治療方針を検討しています。
また、退院後は、同種造血細胞移植後フォローアップの研修を修了した看護師による長期フォローアップ外来も行っており、移植後の合併症や予防接種などのアドバイスだけでなく日常生活や社会生活の問題点などの相談も行い、移植後の患者さんの不安の軽減を目指しております。加えて2020年からは造血細胞移植学会認定の造血細胞移植コーディネーター(HCTC)を配置し、患者さんとドナーさんの移植コーディネートや幹細胞提供に関する相談なども行っています。

造血細胞移植の適応や治療、移植後合併症のコンサルテーション、セカンドオピニオン等いつでもお気軽にご相談ください。

造血細胞移植センター長

【診療部門】
外来;第一内科(血液・免疫・感染症内科)、小児科
入院;1号館7階病棟(第一内科)、1号館6階病棟(小児科)

【協力部門】
輸血・細胞治療部、麻酔科、手術部、薬剤部、栄養部、臨床検査部、リハビリテーション部、放射線治療部、歯科口腔外科、看護部、臨床心理士、総合診療サポートセンター、医事課