早発型妊娠高血圧腎症の最適な妊娠週数区切り値の検討:多施設後向きコホート研究

お知らせ

愛媛大学医学部附属病院では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。その中で今回示します以下の研究では、患者さんのカルテの記録を使用します。
この研究の内容を詳しく知りたい方や、カルテを利用することをご了解いただけない方は、下記【お問い合わせ先】までご連絡下さい。

【研究課題名】
早発型妊娠高血圧腎症の最適な妊娠週数区切り値の検討:多施設後向きコホート研究Evaluation of an optimal gestational age cut-off for early-onset preeclampsia: a multicenter retrospective cohort study ― COPE study ―

【研究機関】愛媛大学医学部附属病院産婦人科

【研究責任者】松原圭一(産婦人科 教授)

【研究代表者】大口昭英 自治医科大学産科婦人科学講座

【研究の目的】
妊娠20週未満に初診した妊婦を対象とし、妊娠高血圧腎症において妊娠32週以前に妊娠高血圧腎症の発症ピークが存在するかどうかを明らかにすることです。
本研究により、本研究は、早発型妊娠高血圧腎症の最適な妊娠週数区切り値を決めるための貴重なデータを提供するため、どの妊娠週数を早発型妊娠高血圧腎症の区切り値とするのが最も適切か、という臨床的な疑問を解決できると強く予想され、臨床的に価値の高い研究と考えています。

【研究の方法】
2013年1月1日~2016年12月31日に愛媛大学医学部附属病院を受診された方のうち、周産期登録データベースより紹介・母体搬送された妊婦を抽出し、当院で自施設で分娩した妊婦(周産期登録データベースに含まれている妊婦)と他院で分娩した妊婦(当院自施設から他院へ紹介・母体搬送した妊婦)について、二次調査として、初診した妊娠週数と妊娠高血圧症候群に関する個別調査を行います。最後に、これらの情報を使い、妊娠20週以前に初診した妊婦を抽出すします。妊娠20週以降の妊娠週数別の妊娠高血圧腎症の発症率のグラフを作成し、視覚的に妊娠32週以前の妊娠高血圧腎症発症ピークが日本人では存在するかどうかを検討します。

(利用するカルテ情報)
胎数、初診時期、分娩年月日、分娩予定日、初診年月日、初診週数、初診時の年齢、経妊経産回数、非妊時体重、身長、妊娠前喫煙有無、妊娠中喫煙有無、分娩日時、分娩の週数、分娩時年齢、分娩方法、分娩中の胎児機能不全の有無、産科既往症産科合併症母体感染症、母体使用薬剤、妊娠高血圧症候群の有無、妊娠高血圧症候群の発症時期、分娩時発症高血圧の有無、産褥発症高血圧の有無、胎児発育不全の有無、出生体重、性別、出生時の身長など。

【共同研究について】
この研究は、他の病院や研究施設と共同で行っています。
対象となる患者さんのデータは、匿名化されて、研究代表者に送られます。多くの情報を解析することで、医学・医療の発展に役立つ成果が得られることが期待されます。

【個人情報の取り扱い】
収集した試料・情報は名前、住所など患者さんを直接特定できる情報を除いて匿名化いたします。個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。

<情報の管理責任者>
愛媛大学医学部附属病院愛媛大学病院  産婦人科  氏名 松原裕子
さらに詳しい本研究の内容をお知りになりたい場合は、【お問い合わせ先】までご連絡ください。他の患者さんの個人情報の保護、および、知的財産の保護等に支障がない範囲でお答えいたします。

【お問い合わせ先】
愛媛大学医学部附属病院産婦人科 松原裕子
791-0295 愛媛県東温市志津川
Tel: 089-960-5379