思春期・若年がん患者等を対象とした日本がん・生殖医療登録システムによる治療成績解析

 

愛媛大学医学部附属病院では、医学・医療の発展のために様々な研究を行っています。その中で今回示します以下の研究では、患者さんのカルテの記録を使用します。

この研究の内容を詳しく知りたい方や、患者さんのカルテの記録を利用することをご了解いただけない方は、下記【お問い合わせ先】までご連絡下さい。

 

【研究課題名】

思春期・若年がん患者等を対象とした日本がん・生殖医療登録システムによる治療成績解析

【研究機関】愛媛大学医学部附属病院産婦人科

【研究責任者】安岡稔晃(産婦人科 助教)

【研究代表者】髙井 泰 (埼玉医科大学総合医療センター産婦人科)

【研究の目的】

特定非営利活動法人日本がん・生殖医療学会では、妊孕性温存カウンセリングや妊孕性温存治療を受けたがん患者さん等を対象として、データの収集を行う登録事業を2018年11月から開始しました。これはわが国におけるがん・生殖医療(妊孕性温存カウンセリングや妊孕性温存治療)提供体制の実態や治療成績(がんの治療成績と子どもの有無や妊娠・出産経過など)を明らかにして、今後、妊孕性の問題に直面するがん患者さん等のために有用な情報を作成することを目的としています。

本登録事業は日本がん・生殖医療学会登録委員会で審議された後、臨床研究として各医療機関の倫理審査委員会で承認を受けた上で実施されるものです。

 

【研究の方法】

登録事業とは、具体的には、妊孕性温存カウンセリングや妊孕性温存治療を受けたがん患者さん等の診療情報(がんの種類や治療内容、妊孕性温存の有無や治療内容、初回登録時点やフォローアップ時点での病気の状態、精子や月経の状態、子どもの有無、妊娠・出産経過など)を各医療機関でまとめ、全国のデータを集計する日本がん・生殖医療登録システムにオンライン入力します。また、長期的な治療成績(がんの治療成績と子どもの有無や妊娠・出産経過など)を調査するため、データは1年に1回、各医療機関でまとめ直し、更新を行います。その際、個人を特定できる個人情報は、生年月日以外を全て削除した上でオンライン入力するシステムになっており、個人情報が外部の施設に同意なしに持ち出されることはありません。登録された情報はセキュリティ体制が完備されたクラウドサーバで厳重に保管し、日本がん・生殖医療学会登録委員会事務局の関係者だけで登録情報の解析を行います。有用な解析結果を毎年公表し、がん患者さんや医療機関が利用できるようにします。

本登録事業は、登録の対象となる妊孕性温存カウンセリングや妊孕性温存治療を受けたがん患者さん等に説明文書を用いて本登録事業について説明して同意を得た上で登録を行うこととしています。未成年者の場合は、親権者またはその後見人と共に説明を行い、本人の同意またはアセントが得られ、かつ親権者または後見人の同意が得られた場合は登録を行うこととしています。しかし、すでに治療を受けた病院を受診していない方や死亡された方については本登録事業の説明や同意をいただくことができない場合も、上記の個人情報を削除する形でデータ登録をさせていただきますのでご理解を賜りたいと存じます。

研究協力は任意であり、ご本人の同意が得られない場合にはデータの登録は行いません。また、本研究協力に同意いただけなくてもその後の診療に影響が出ることはありません。

 

【個人情報の取り扱い】

収集した試料・情報は名前、住所など患者さんを直接特定できる情報を除いて匿名化いたします。個人を特定できるような情報が外に漏れることはありません。また、研究結果は学術雑誌や学会等で発表される予定ですが、発表内容に個人を特定できる情報は一切含まれません。

 

<試料・情報の管理責任者>

愛媛大学医学部附属病院  産婦人科 安岡稔晃

 

さらに詳しい本研究の内容をお知りになりたい場合は、【お問い合わせ先】までご連絡ください。他の患者さんの個人情報の保護、および、知的財産の保護等に支障がない範囲でお答えいたします。

 

【お問い合わせ先】

愛媛大学医学部附属病院産婦人科 安岡稔晃

791-0295 愛媛県東温市志津川

Tel: 089-960-5572