
JGOG1091S:子宮頸がんに対してベバシズマブを用いた薬物療法による瘻孔発生リスク因子を検討するヒストリカルコホート研究
<臨床研究に関する情報>
当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、患者さんの診療情報を⽤いて⾏います。このような研究は、「⼈を対象とする⽣命科学・医学系研究に関する倫理指針(令和 3 年⽂部科学省・厚⽣労働省・経済産業省告⽰第1号)」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の連絡先へご照会ください。
JGOG1091S
【研究課題名】子宮頸がんに対してベバシズマブを用いた薬物療法による瘻孔発生リスク因子を検討するヒストリカルコホート研究
【研究代表機関名・所属・研究代表者名】
愛媛大学大学院医学系研究科 産科婦人科学講座 宇佐美 知香
【研究目的】
本研究は JGOG(特定⾮営利法⼈・婦⼈科悪性腫瘍研究機構;Japanese Gynecologic Oncology Group)参加施設において子宮頸がんに対してベバシズマブを用いた薬物療法を受けられた患者さんを対象として後方視的調査研究を行い、瘻孔発生リスク因子を検討することを目的としています。
【研究背景】
子宮頸がんにおけるベバシズマブを用いた治療については、生活の質を著しく低下させる瘻孔形成の有害事象が課題となっています。しかし、どのような因子をもった患者さんに瘻孔が発生しやすいのかは明らかになっていません。子宮頸がんに対してベバシズマブを使用した患者さんのデータを収集し瘻孔形成のリスク因子を特定することができれば、今後の日常臨床や臨床試験におけるベバシズマブの適格症例の決定に役立つと考え本研究を計画しました。
【研究方法】
JGOG参加施設において、過去に子宮頸がんに対してベバシズマブを用いた薬物療法を受けられた患者さんの以下のような診療情報を集積し、瘻孔発生についての危険因子について検討します。
<利用する試料・情報等>
・疾患の情報(診断時の病期や組織型、年齢など)
・ベバシズマブを用いた薬物療法の内容(使用薬剤、回数など)
・ベバシズマブ開始時の情報(併用薬物や合併症など)
・瘻孔発生の有無についての情報
【研究対象】
2016 年 5 月 23 日(子宮頸がんに対するベバシズマブの保険承認)以降に、進行または再発子宮頸がん患者で抗がん剤治療+ベバシズマブでの治療を受けられた患者さんを対象とします。
【研究期間】
症例集積期間:実施許可日より2025年7月31日
総研究期間 :実施許可日より2026年6月30日
【説明と同意について】
この研究はすでに各機関で治療を⾏った患者さんの病歴等のカルテ情報を⽤いた研究です。したがって、研究対象となる患者さんに新たに検査や治療を求めるものではなく新たな⾝体的負担や不利益が⽣じる可能性はありません。また対象期間が 2016 年からと⻑いため治療を⾏われた患者さんに対する個別の説明は難しい場合も多いと考えられます。以上より本研究では新たな個別同意取得は行わず、文書により研究の実施を公開し研究対象者等が拒否できる機会を保証しています。本公開⽂書は、JGOG および研究機関等のホームページ上にて公開しています。
愛媛大学URL:https://www.m.ehime-u.ac.jp/hospital/clinicalresearch/
JGOG URL: http://jgog.gr.jp/clinical_testing/clinical_testing.html
【外部への情報提供について】
この研究で収集される試料・情報等は氏名、住所、生年月日など患者さんを直接特定できる情報を削除して誰のものかわからないようにした上で利用いたします。研究機関および JGOG 事務局へのデータの提供は、パスワード付のエクセルシートを使用し特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。 患者さん個人とデータおよび資料とを連結するための対応表は、研究責任者および事務局が保管・管理し、外部への提供は行いません。
<試料・情報の提供を行う研究機関の長>
愛媛大学医学部附属病院 病院長 杉山 隆
<試料・情報の提供を行う研究機関の研究責任者(個人情報管理者)>
産婦人科 講師 宇佐美 知香
【情報公開について】
この研究は、愛媛大学医学部附属病院の倫理委員会の承認を得た後,研究責任者の管轄のもとに行われます。すでに記録されている臨床情報をもとに行われるため,対象となる患者さんに新たにご負担をおかけすることはありません。また、この研究の結果は専門の学会や学術雑誌に発表されることがあります。ただし、個人が特定できるような情報が公開されることはありません。
【二次利用について】
この研究で保管される試料・情報等を新たな研究に利用する場合は、新たな研究として倫理審査委員会に申請し、承認されてから利用いたします。
この疫学研究にご自身の情報を使用されることに同意されない方は、担当医師へご連絡ください。解析対象から除外させていただきます。同意されない場合でも診療上あなたが不利益を被ることは一切ありません。研究に関してご不明の点がございましたら、いつでも担当医師へお問い合わせください。
【問い合わせ・連絡先】
愛媛大学大学院医学系研究科 産科婦人科学講座 宇佐美 知香
TEL 089-960-5379
【研究代表者】
愛媛大学大学院医学系研究科 産科婦人科学講座 宇佐美 知香
〒791-0295 愛媛県東温市志津川454
TEL 089-960-5379/FAX 089-960-5381
【共同研究機関】
この研究は、以下に記載の他の病院や研究施設と共同で行っています。
対象となる患者さんの試料・情報等は、氏名や住所、生年月日など患者さんを直接特定できる情報を除いた上で、記録媒体を主管機関である愛媛大学医学部附属病院に提供します。多くの情報を解析することで、医学・医療の発展に役立つ成果が得られることが期待されます。

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