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第8回腫瘍循環器学会総会に参加してきました

2025年10月31日
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2025年10月25日・26日に千里ライフサイエンスセンターで開催された第8回腫瘍循環器学会総会に参加しました。愛媛大学からは以下の3題を発表しました。

・仁志川 知晃 先生
「中咽頭がんにおけるヒトパピローマウイルス感染ステータスと冠動脈石灰化との関連について」

・黒川 慶昇 先生
「進行性肺腺癌症例のアファチニブ治療中に心室頻拍とたこつぼ様症候群を呈した1例」

・山本 早紀
「アドリアマイシン心筋症との鑑別を要した粘液水腫の1例」

本学会では循環器内科だけでなく、腫瘍内科、外科、リハビリテーションなど、がん診療に関わる多職種・多領域の先生方の講演や症例報告をお聞きすることができました。抗がん薬による心毒性、不整脈管理、心不全治療といった循環器的課題が、実際のがん治療の継続可否そのものに直結していることを改めて実感しました。

がんは国内の死因第1位で、年間のがん死亡数も約38万人と報告されています。一方で治療成績の向上により長期生存する患者さんも増えており、がん治療と循環器内科的な管理を両立させる必要性は今後さらに高まります。それに伴い、腫瘍循環器学が担う役割も大きくなっていくと感じました。今回得られた知見を、日常診療に生かしていきたいと思います。