
「子宮体部明細胞癌の臨床病理学的およびゲノムプロファイル 解析による新規治療戦略の確立」に対するご協力のお願い
第1.2版(2025年6月2日)
「子宮体部明細胞癌の臨床病理学的およびゲノムプロファイル
解析による新規治療戦略の確立」に対するご協力のお願い
研究責任者 宇佐美 知香
研究機関名 愛媛大学医学部附属病院
(所属) 産婦人科
このたび当院では上記の医学系研究を、慶應義塾大学医学部倫理委員会の承認ならびに研究機関の長の許可のもと、倫理指針および法令を遵守して実施します。
今回の研究では、同意取得が困難な対象となる研究対象者へ向けて、情報を公開しております。なおこの研究を実施することによる、研究対象者への新たな負担は一切ありません。また、プライバシー保護については最善を尽くします。
本研究への協力を望まれない研究対象者は、その旨を「8 お問い合わせ」に示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。
1 対象となる方
2019年1月から2023年12月までに子宮体癌に対する初回治療を受けた患者さんのうち、病理組織学的に子宮体部明細胞癌と診断された方
2 研究課題名
承認番号 20241117
研究課題名 子宮体部明細胞癌の臨床病理学的およびゲノムプロファイル解析による新規治療戦略の確立
3 研究組織
研究代表機関 | 研究責任者 |
慶應義塾大学医学部産婦人科 | (職位)助教(氏名)坂井 健良 |
共同研究機関 | 研究責任者 |
国立がん研究センター中央病院 | 石川 光也 |
茨城県立中央病院 | 沖 明典 |
京都府立医科大学 | 森 泰輔 |
大阪公立大学大学院医学研究科 | 福田 武史 |
信州大学医学部 | 小原 久典 |
北海道大学病院 | 金野 陽輔 |
昭和大学医学部 | 松本 光司 |
愛媛大学大学院医学系研究科 | 宇佐美 知香 |
大阪医科薬科大学 | 大道 正英 |
都立墨東病院 | 岩瀬 春子 |
北里大学医学部 | 加藤 一喜 |
千葉大学医学部附属病院 | 奥谷 理恵 |
九州大学病院 | 矢幡 秀昭 |
岩手医科大学 | 利部 正裕 |
久留米大学病院 | 西尾 真 |
新潟県立がんセンター新潟病院 | 菊池 朗 |
東北大学病院 | 重田 昌吾 |
宮城県立がんセンター | 山田 秀和 |
都立駒込病院 | 喜納 奈緒 |
東京慈恵会医科大学附属病院 | 岡本 愛光 |
東京慈恵会医科大学附属柏病院 | 髙野 浩邦 |
鹿児島市立病院 | 中村 俊昭 |
東京大学病院 | 曾根 献文 |
名古屋大学医学部 | 梶山 広明 |
順天堂大学 | 寺尾 泰久 |
筑波大学 医学医療系 | 佐藤 豊実 |
日本大学医学部 | 川名 敬 |
埼玉医科大学総合医療センター | 長井 智則 |
埼玉県立がんセンター | 鈴木 由梨奈 |
鹿児島大学医学部 | 小林 裕明 |
虎ノ門病院 | 有本 貴英 |
四国がんセンター | 竹原 和宏 |
防衛医科大学 | 高野 政志 |
愛知県がんセンター | 渡邉 絵里 |
札幌医科大学 | 齋藤 豪 |
呉医療センター | 熊谷 正俊 |
九州がんセンター | 有吉 和也 |
神奈川県立がんセンター | 佐治 晴哉 |
群馬県立がんセンター | 中村 和人 |
鳥取大学医学部 | 佐藤 慎也 |
がん研究会有明病院 | 温泉川 真由 |
国立がん研究センター東病院 | 大西 純貴 |
千葉県がんセンター | 碓井 宏和 |
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 | 長尾 昌二 |
4 本研究の目的、方法
目的
子宮体部明細胞癌は子宮体癌全体の2-4%を占める稀な組織型で、通常の子宮体癌よりも治療成績が悪いことが知られています。進行癌の割合が高く、抗癌剤への感受性も低いため、治療に難渋します。一方で、その頻度の低さから、子宮体部明細胞癌の特徴を調べた大規模な研究はほとんどありません。本研究は、本邦における子宮体部明細胞癌の実態および治療の実態を把握することで、適切な管理方法を確立すること、新規の治療標的を探索することを目的とします。
方法
2019年1月から2023年12月までに子宮体癌に対する初回治療を受けた患者さんのうち、病理組織学的に子宮体部明細胞癌と診断された方の診療情報、病理組織標本、腫瘍から抽出されたDNAにおけるPOLE遺伝子などの変異情報を収集し、検討します。本研究は多施設共同研究であり、慶應義塾大学病院を研究代表機関として、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)婦人科腫瘍グループ参加施設およびその協力機関において実施します。
5 協力をお願いする内容
この研究はすでに各機関で子宮体癌の診断を受けて、治療を行った患者さんの病歴などのカルテ情報、摘出臓器の病理組織標本、残余検体を用いた研究です。研究対象者の情報は、具体的には、年齢、Body mass index、合併症、手術療法に関する情報、化学療法に関する情報、再発や死亡の有無といった予後情報などを扱います。また、腫瘍から抽出されたDNAにおけるPOLE遺伝子などの変異情報を収集します。それらを用い、どのような臨床情報が予後と相関するかの解析や、さまざまなタンパク質の免疫染色などによるバイオマーカーの探索を行わせていただきます。したがって、研究対象者に新たに検査や治療を求めるものではなく、新たな身体的負担や診療上の不利益を生じる可能性はありません。
6 本研究の実施期間
研究実施許可日〜2027年3月31日
7 外部への試料・情報の提供
研究機関およびJCOG事務局などへのデータの提供は、パスワード付きのExcelファイルを使用し、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。研究対象者個人とデータおよび試料とを連結するための対応表は、研究責任者および事務局が保管・管理し、研究事務局以外の第三者に提供することはありません。また、研究対象者の住所や電話番号などの個人情報を扱うことはございません。各施設からの匿名化された資料は、少なくとも研究終了報告日から5年または最終の研究結果報告日から3年のいずれか遅い方まで保管したのちに、これを完全に抹消します。
病理診断に用いた腫瘍部分のスライド、免疫組織化学染色スライド、未染スライドは、患者氏名、施設カルテ番号など個人情報が確認できる部分をテープなどでマスクすることで匿名化がなされ、共同研究機関などに郵送され、病理診断結果の確認(中央病理診断)やPOLE遺伝子などの変異情報解析に用いられます。解析の結果、遺伝性の腫瘍などに関連する重要な所見が得られた場合、患者さんが研究結果の説明を希望される場合にも、検査結果については原則開示いたしません。ただし、本研究で当初は想定していなかった、生命に重大な影響を与える偶発的所見が発見された場合には、研究責任者などで開示すべきか否かを協議して対応を決定します。遺伝情報を開示することとなった場合には、各参加施設の研究代表者を通じて患者さんに対してのみ知らせることとし、遺伝カウンセリングを紹介するなど適切に対応いたします。
8 お問い合わせ
本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。
また本研究の対象となる方またはその代理人(ご本人より本研究に関する委任を受けた方など)より、試料・情報の利用や共同研究機関などへの提供の停止を求める旨のお申し出があった場合は、適切な措置を行いますので、その場合も下記へのご連絡をお願いいたします。
研究事務局:
慶應義塾大学医学部産婦人科 吉村 拓馬
〒160-8582 東京都新宿区信濃町35
TEL: 03-5363-3819
FAX: 03-3353-0249
E-mail: t-yoshimura@keio.jp
当院の研究責任医師:
愛媛大学医学部附属病院 産婦人科 宇佐美知香
〒791-0295 愛媛県東温市志津川454
Tel: 089-960-5379
以上

- 臨床研究
- 本邦におけるターナー女性の妊娠・分娩の現状に関する研究〜二次調査〜
- 日本産科婦人科学会データベース登録事業について
- 子宮頸部扁平上皮癌 Ia2期における縮小手術の可能性を検討するための観察研究
- 子宮収縮抑制剤の新生児への影響調査・検討
- 早発型妊娠高血圧腎症の最適な妊娠週数区切り値の検討:多施設後向きコホート研究
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- 本邦における子宮頸癌に対する妊孕性温存手術(単純子宮頸部摘出術、準広汎子宮頸部摘出術、広汎子宮頸部摘出手術)の実態調査
- 妊娠高血圧症候群より出生した児の3歳までの身体発達調査ーSGA児の発育への影響因子の検討ー
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- 「子宮体部明細胞癌の臨床病理学的およびゲノムプロファイル 解析による新規治療戦略の確立」に対するご協力のお願い
- 研究番号 JCOG1412A1