原則2ヶ月に1回、定期的に開催しており、次回は9回目になります。
第9回を平成24年9月19日(水)に「脂肪肝・NASHのおはなし」というタイトルで肝臓病教室を予定いたしたく存じます。講師はNASHの診療に熱意を持って取り組んでいる三宅 映己(みやけ ひろき)先生です。ぜひお気軽にご参加いただきますようよろしく御願いいたします。
院内の方は、内科外来受付にご連絡ください。また、院外の方は肝疾患診療相談センターにご連絡下さい。参加予約させて頂きます。是非お気軽にご連絡、ご参加下さい。
今年の市民公開講座は、世界肝炎デー、日本肝炎デーの7月28日にあわせて行いました。
肝がんには肝細胞癌と胆管がんがあります。愛媛県は最新の統計結果において、肝がんの死亡率が全国でワースト2位という成績であり、肝がん撲滅のためにいっそう努力する必要があります。
現在の愛媛県の現状について、まず「肝がん死亡率全国2位と戦う」と題して、愛媛大学大学院 先端病態制御内科学 教授 恩地森一 先生よりお話しがありました。
肝細胞癌は、その原因の8-9割が肝炎ウイルスによります。肝炎ウイルスにはB型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスがあります。
「B型肝炎と肝がん」について、愛媛大学県立中央病院 消化器内科 医長 平岡 淳 先生より話があり、
「C型肝炎と肝がん」について、松山赤十字病院 第一肝臓・胆のう・膵臓内科 副部長 山上隆司 先生より話がありました。
両先生ともに、肝炎は自覚症状がなく、知らないうちに肝硬変、肝がんになるため、検診して肝炎ウイルスの感染について調べることが大切だと説明されました。
その後、もう一つの肝がんである「胆道がん」について、松山赤十字病院 第二肝臓・胆のう・膵臓内科 部長 横田智行 先生より説明があり、胆道がんは現在も増加している比較的多い癌であること、そのチェックのためには、毎年腹部エコーなどの画像検査の検診が必要であることが説明されました。
さらに、肝がんの外科的治療法の柱である肝移植について「肝移植の現状」として、愛媛大学大学院 肝胆膵・移植外科学 教授 髙田泰次 先生よりお話しがありました。肝移植の件数はとくに最近増えてきており、愛媛大学でも良好な成績が得られていることが説明されました。
講演のあとは、会長の松山赤十字病院 第一肝臓・胆のう・膵臓内科 部長 上甲康二 先生と、愛媛県医師会 常任理事 大野尚文 先生の司会で、6人のパネリストによるQ&Aコーナーがありました。内科的治療と外科的治療について、松山赤十字病院 第一外科 部長 西崎 隆 先生より説明がありました。
開会の挨拶をされる 松山赤十字病院 肝胆膵センターの上甲康二 先生
「C型肝炎と肝がん」のお話しをされる 松山赤十字病院 山上隆司 先生
「肝移植の現状」について話をされる 愛媛大学大学院 肝胆膵・移植外科学 教授 髙田泰次 先生。肝移植について話を聞きたいと言うことがあれば、ご遠慮なく受診してくださいと温かいお言葉を頂きました。
今回は改築間もない、愛媛県医師会館で行われました。
180名をこえる方々にご参加いただきました。
多数の方々のご参加、誠にありがとうございました。