平成28年11月20日(日曜日)
松山市総合コミュニティーセンターで市民公開講座を行いました。
180名の方に参加をいただき、ありがとうございました。
肝疾患診療相談センター長の日浅先生から、肝炎をとりまく社会的な状況とB型肝炎についての話がありました。愛媛県では肝がんの死亡率が高いことから始まり、10月から定期接種としてB型肝炎ワクチンの接種が始まったことや、B型肝炎訴訟についての話題についても話していただきました。
次に、徳本先生からC型肝炎の経口治療について、治療を受けた方にしめる70歳以上の割合が増加していること、副作用で中止する割合も1%程度で安全に治療できるようになったことについて話がありました。今後は、確実にウイルスを消せるように、個々の患者さんにあった治療法を肝臓の専門医と選んでいく必要があり、治療が終わった後も肝がんのチェック目的に定期的な検査を行っていくことを忘れないで欲しいということでした。
休憩を挟んで、済生会松山病院の宮岡弘明院長から「糖尿病と脂肪肝は肝臓がんになりやすい」とのタイトルで講演をいただきました。栄養と肝臓は大きなつながりがあります。なぜ肝がんができやすいのかについて糖尿病と脂肪肝の成り立ちから分かりやすく、時にはジョークも交えながら講演をいただきました。
最後に廣岡先生から肝がん治療の最先端について話してもらいました。廣岡先生方の開発した、肝がん治療支援システムについての話題や、肝がんのカテーテル治療も、どんどん負担が少なく効果の高い方法へと変わりつつあることを教えてもらえました。また、重粒子線や分子標的治療など新しい治療の開発状況についても講演していただきました.
Q and A コーナーでは、たくさんの質問をいただきました。時間が限られており、半分以上の方の質問には答えることができず残念でした。今回はB型肝炎に関する質問が多かったのが印象的です。機会があれば、他の質問についてもホームページ上でお答えしていきたいと思います。
最後に共催の愛媛新聞社の皆さん、後援の愛媛県、愛媛県医師会、全国健康保険協会愛媛支部,ウィークリーえひめリックの方々、ご協力ありがとうございました。