仕事を続けながら治療を受ける~就労(両立)支援講演会を開催しました【2月22日(木)】

2018年2月26日

平成30年2月22日(木),医学部40周年記念講堂にて,仕事を続けながら治療を受ける「就労(両立)支援」に関する講演会を開催し,学内外から100人を超える参加者がありました。

 

この講演会は,現在,国会等で審議が行われている働き方改革の一つでもある「両立支援(病気の治療と仕事の両立」に関する詳細や,今後の展望について情報共有を図ることを目的に企画したもので,厚生労働省労働衛生課の鈴木章記労働衛生管理官を講師にお招きし開催しました。

はじめに鈴木管理官から,「両立支援」とはどのようなことかの説明があり,病気を治療しながら仕事を続ける人(続けたい人)を支援するためには,主治医,会社・産業医に加え,患者に寄り添う両立支援コーディネーターによるトライアングル型サポートの構築が必要であるとの話がありました。また,先駆的に両立支援に取り組んでいる医療機関の現状について紹介があり,今後は,大学病院でも両立支援の実施体制を整備するため,両立支援コーディネーターの配置を検討して欲しいとの要望がありました。

続いて,当院の肝疾患診療相談センター長の日浅陽一教授から,当院での就労・両立支援の取組状況について説明がありました。当センターでは,社会保健労務士による定期的な相談窓口をすでに開設しており,窓口での相談件数が増加傾向にあることや,特に,非正規雇用の方からの相談が多いなどの報告がありました。最後に,当センターで支援している肝疾患だけではなく,今後は当院の総合診療サポートセンターが中心となり,がん患者さんや、糖尿病、脳卒中、メンタルヘルスなど、治療と仕事の両立が必要な慢性疾患に関する相談支援体制の構築を図りたいと話がありました。

 

総合診療サポートセンターは,「その人らしい生活に戻すための医療」の提供をミッションとしており,両立支援はこの一貫とも言えます。今後,当センターが中心となり,両立支援体制の構築をすすめ,患者さんの立場に立って、入院前から入院中・退院後を見据えた支援を実施していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両立支援について説明する鈴木管理官

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当院の取り組みを報告する日浅教授