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お知らせ
 

5月2017

膵サルコイドーシスの診断に超音波内視鏡検査が有用であった畔元先生(現四国がんセンター)の論文がInternal Medicineにaccept されました。

 

論文名:Diagnostic challenge in pancreatic sarcoidosis using endoscopic ultrasonography

著者:Nobuaki Azemoto, Teru Kumagi, Mitsuhito Koizumi, Taira Kuroda, Hirofumi Yamanishi, Yoshinori Ohno, Yoshiki Imamura, Eiji Takeshita, Yoshiko Soga, Yoshiou Ikeda, Morikazu Onji, Yoichi Hiasa

掲載誌:Internal Medicine

 

以下、指導医である熊木先生からのコメントです。

 

初投稿から4年、3つ目の雑誌Internal Medicine(日本内科学科の英文誌)にaccept。初めに投稿した雑誌は、納得の門前払いですぐさま2つ目の雑誌へ投稿。ところが、無理難題なコメントに諦めの境地(←コレ、重要)。そこで、無理なものは無理と割り切って回答期限切れに(←時として諦めて寝かすことも重要)。ところが、回答期限どころか、そもそも眠ったままでした。今回、3つ目の雑誌に投稿してから、reviseを1回経由して3ヶ月でのaccept でした。眠っていたものを久しぶりに読むことになった訳ですが、時間経過とともに熟したんだと思います。まさに、4年間の眠りから覚めて……。

大野→黒田→畔元、胆膵グループ3連荘でaccept。

畔元先生、おめでとうございます!

 

続いて筆頭著者であります畔元先生からのコメントです。

 

2013年に最初に投稿して4年たちました。当初は膵サルコイドーシスに対して世界で初めて造影EUSとEU Sエラストグラフィを施行した1例と息巻いておりましたが、 なかなか認められず、 最後はかなりトーンダウンした内容となってしまいました。しかしながら、 熊木先生のおかげでやっと日の目をみることができました。 またいろいろなところで協力していただいた小泉光仁先生、 本当にありがとう。今後も英語論文作成に意欲的に取り組んでいきたいと思います。

 

論文内容はEUS- FNAが膵サルコイドーシスの診断に有用であった症例です。 また造影EUSとEUSエラストグラフィも行っており、興味深い1例と思います。
お時間がありましたらぜひご一読ください。

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大野芳敬先生の論文が国際的なオープンジャーナル紙であるPLoS Oneに出版されました。

論文名: Downregulation of ANP32B exerts anti-apoptotic effects in hepatocellular carcinoma
著者名: Ohno Y, Koizumi M, Nakayama H, Watanabe T, Hirooka M, Tokumoto Y, Kuroda T, Abe M, Fukuda S, Higashiyama S, Kumagi T, Hiasa Y.
掲載誌: PLoS One. 2017 May 9;12(5):e0177343. doi: 10.1371/journal.pone.0177343.

肝細胞癌の新しい予後予測マーカーとしてANP32Bを同定し、その抗アポトーシス作用を明らかにしました。
大野先生の学位論文となります。
オーブンジャーナルですので、どなたでもWebで検索して閲覧可能です。
ぜひご一読下さい。

以下、大野先生からのコメントです。

この論文は私の学位論文であり、かなりの苦労はありましたが、たくさんの方々のおかげで完成することができました。実験はもとより、論文の作成、投稿まで手厚くご指導していただいた日浅先生、実験の基礎や困った時のアドバイスをしていただいた渡辺先生、小泉光仁先生、大学院の入学やいろいろな相談に乗っていただいた熊木先生、実験をアシストしていただいた稲生さん、武市さん、菅原さん、藤野さん、ADRESの先生方、病理組織の染色を指導していただいた谷本さん、東山ラボの先生方、他、関わって頂いた方々にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。

内容は“肝細胞癌におけるANP32Bのアポトーシス制御作用と肝癌の予後に対する臨床的役割について”という論文です。ANP32 (Acidic nuclear phosphoprotein 32 family member)は新規の核内リン酸化蛋白で、細胞の分化、転写制御、蛋白のリン酸化、細胞内遊走因子、細胞死経路を制御していると報告されていますが、癌におけるANP32Bの作用機序、腫瘍進展に対する生理的役割については不明です。今回我々は、このANP32Bに着目し、肝細胞癌における役割についてヒト肝細胞癌細胞株およびヒト肝細胞癌組織を用いて検討しました。ANP32BはBcl-2ファミリーであるBadリン酸化やBak, Baxの発現に関連し、アポトーシスを制御していました。また、ヒト肝細胞癌組織におけるANP32B mRNAの相対的低下は、癌の進行と関連していました。ANP32Bは肝細胞癌に対する新しい治療標的、予後予測マーカーになりうる可能性が示唆されました。

今後はこの研究で培ったリサーチマインドを持って日常の診療や研究に励んで行きたいと思います。   大野芳敬

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4/19から4/23にかけてアムステルダムで開催されたEASL(European association for the study of the liver)のThe international liver congress 2017に参加しました。当科からは廣岡先生、小泉(洋)先生が参加しています。

(会場のRAIコンベンションセンター、アムステルダム愛を感じます)

発表はポスターで廣岡先生が「Nonalcoholic fatty liver with hepatic arterial buffer response strongly caused metabolic diseases, while bright pancreas was not associated with metabolic diseases」、小泉(洋)先生が「Fontan-associated liver disease: diagnosis by elastography and laparoscopic liver biopsy」で行いました。

学会会場は朝早くから多くの参加者で賑わっていました。

(廣岡先生)

(小泉洋先生)

(アムステルダム中央駅、どことなく東京駅のイメージがあります)

開催地となったアムステルダムは、アムステルダム中央駅を中心に市内に網の目状に広がる運河などが有名です。東京駅はオランダのアムステルダム中央駅を参考にして設計されたという説もありましたが、まったく別に設計されたものであるとのことです。東京駅と、アムステルダム中央駅は姉妹駅として締結しているようです。

来年のEASL 2018は芸術の都パリでの開催のようです。

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論文名:Efficacy of chemotherapy in elderly patients with unresectable pancreatic cancer: a multicenter review of 895 patients

 

著者:Taira Kuroda; Teru Kumagi; Tomoyuki Yokota; Nobuaki Azemoto; Aki Hasebe; Hirotaka Seike; Mari Nishiyama; Nobu Inada; Naozumi Shibata; Hideki Miyata; Tomoe Kawamura; Yusuke Imai; Akiko Ueno-Toshimori; Yoshinori Tanaka; Takeshi Terao; Yoshiki Imamura; Mitsuhito Koizumi; Hirofumi Yamanishi; Yoshinori Ohno; Yoichi Hiasa; on behalf of Ehime Pancreato-cholangiology (EPOCH) Study Group.

 

掲載誌:BMC Gastroenterology

 

 

以下、EPOCH Study Group代表の熊木先生からのコメントです。

 

Special accept by BMC Gastroenterology!

 

Reviewer 1

The topic is very important because many patients are actually diagnosed with cancer at an age older than 70 or 75, and sometimes they don’t receive the best care because of an aprioristic attitude toward advance age. The paper gives clear answer to the question.

 

Reviewer 2

Dear Authors, I enjoyed from your paper. It can be published on this journal. I congratulated you due to your paper.

 

本論文は前編であります「 新規化学療法時代以降の愛媛県における膵癌診療の実態」 を明らかにした論文(BMC Gastroenterol. 2013;13:134.)の続きです。EPOCH Study Groupとしては3報目の論文(2編目は自己免疫性膵炎に関する論文:Orphanet J Rare Dis. 2016;11:103.)。 今回は、1つ目の雑誌への初回投 稿から1年半、5つ目の雑誌でacceptされました。特に最後のBMC Gastroenterology(IF=2.101) からの返事が来るまでに半年かかりましたが、 心配をよそに修正不要の一発acceptでした。査読者から「メッセージがクリアである」などのコメントを頂きました。 伝わる人にはしっかりと伝わるということですね。いわゆるdescriptive paperですが、 日常診療を振り返り診療レベルの底上げを図ることはとても重要で す。

 

黒田先生、おめでとうございます!

 

続いて筆頭著者であります黒田先生からのコメントです。

 

論文内容およびコメント

前回同様,acceptまでにかなりの時間がかかってしまいましたが,今回もなんとか形に残すことができ,安堵しております.論文内容としては,高齢者膵癌患者において,本来であれば化学療法の適応があるのではないかと考えられる患者さんが,特に2001年〜2005年の前期では年齢で判断した医療者側の考えや家族判断のみで,多くは本人に病名未告知のままBSCを選択されており,予後が悪くなっているという趣旨の論文です.2001年〜2010年の後ろ向き研究であり、化学療法のレジメンがGEM単剤中心であること,全症例で組織学的診断が得られていないことなど,多少のlimitationはあります.しかし,実際の臨床現場では,高齢者に限っては現在でもGEMやS-1単剤での治療を選択せざるを得ない場面も多く,高齢者の治療方針を考える上で少しは皆様のお役に立てるのではないかと考えております.ここまで形に残すことができたのも一重に熊木先生をはじめ,多大なご協力を賜りました関連病院の先生方,教室内の先生方のおかげです.これで満足することなく,さらに精進していきたいと思っておりますので,今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします.

 

EPOCH Study Group:愛媛胆膵疾患研究グループ

EPOCH Study Groupでは胆膵疾患診療レベルの向上を目指して、以下の愛媛県内主要関連病院が連携して臨床研究を進めております。

愛媛大学第3内科

・四国がんセンター

・愛媛県立新居浜病院

愛媛県立中央病院

・市立宇和島病院

・市立大洲病院

・松山赤十字病院

・済生会今治病院

・済生会西条病院

・済生会松山病院

・松山市民病院

CATEGORY : お知らせ 

愛媛大学医学部第3内科では下記の研究を実施しておりますのでお知らせいたします。
本研究の対象者に該当する可能性のある方で、情報を研究目的に利用されることを希望されない場合は、下記の問合せ先にご連絡下さい。

肝硬変患者様は肝臓内に貯蔵することができるグリコーゲン量が減少するため,夜間低血糖を起こしやすいとされています。サルコペニアとは進行性および全身性の骨格筋量や骨格筋力の低下を特徴とする症候群であり、身体的な障害や生活の質の低下,死など、進行すると有害の危険性を伴うこともあります。加齢に伴って生じるサルコペニアは原発性(一次性)サルコペニアと呼ばれています。
肝硬変患者様では、タンパク質エネルギー低栄養状態に陥りやすく,筋肉を分解して不足したエネルギーを補おうとするので、二次性サルコペニアを生じやすいと考えられています。さらに、サルコペニアは肝硬変患者の生命予後因子となるという報告があり、臨床的に重要であると思われます。特に筋肉量低下のハイリスク集団と考えられる低アルブミン血症を有する肝硬変患者について,筋肉量の低下の実態やその変化,筋肉量の変化に与える臨床的な因子についての情報が求められています。
本研究では,低アルブミン血症の肝硬変患者を対象として,腹部CTで評価した筋肉量の変化について調査することを目的としています。

①研究課題名 肝硬変患者における腹部CTで評価した筋肉量の変化に関する観察研究
②実施予定期2015年12月 ~ 2019年12月
③対象患者 低アルブミン血症の肝硬変患者様
④対象期間 2015年12月 ~ 2019年12月
⑤研究代表者氏名 西口 修平 (兵庫医科大学 内科学肝胆膵科 教授)
⑥研究代表者指名 日浅 陽一 (第3内科 教授)

⑦使用する資料等
診療録(カルテ、画像検査など)から、年齢、性別、身長、体重、BMI、BCAA製剤服薬状況、Child-Pugh score、アルブミン値、総ビリルビン値、PT値、アンモニア値、肝性脳症の有無、腹水の有無、肝癌の有無、分岐鎖アミノ酸製剤内服の有無、ヘモグロビン値、血小板値、InBodyのデータ、CTにおける筋肉量のデータ、握力値、歩行速度(m/s)等の情報を抽出します。収集したデータについては、匿名化した後、兵庫医科大学に送付し、兵庫医科大学の責任の下、適切に保管・管理いたします。

⑧ 研究の意義
低アルブミン血症の肝硬変患者を対象として,腹部CTで評価した筋肉量の変化について調査することを目的としています。

⑨ 研究の方法
愛媛大学病院を含む全国の大学病院等21施設において、対象期間に低アルブミン血症の肝硬変患者様に対し、匿名化の後、解析を行います。

⑩ 倫理審査
倫理審査委員会承認日(修正版2017年3月3日 愛大医病倫 1604019)

⑪ 結果の公表
論文等にて公表します。

⑫ 個人情報の保護
上記にて公表する場合、個人情報が特定されることはありません。

⑬ 知的財産権
研究グループに属します。

⑭ 研究の資金源
EAファーマ株式会社の研究費を用います。

⑮ 利益相反
ありません。

⑯ 問い合わせ先
愛媛大学医学部附属病院第3内科 渡辺崇夫
791-0295 愛媛県東温市志津川
Tel: 089-960-5308

CATEGORY : 臨床研究 
 
  • 研修会・講演会
  • 臨床研究
  • 外来のご案内
  • 黄蘭会
愛媛大学大学院
消化器・内分泌・代謝内科学
(第三内科)
Department of Gastroenterology and Metabology, Ehime University Graduate School of Medicine
〒791-0295 愛媛県東温市志津川454
愛媛大学医学部本館8F
TEL 089-960-5308
FAX 089-960-5310
mail : 3naika@m.ehime-u.ac.jp