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お知らせ
 

3月2023

この度、「炭酸脱水酵素I (Carbonic Anhydrase I; CA I) を用いた潰瘍性大腸炎に対する新規免疫治療法の開発」という研究テーマが、若手研究者の育成を目的とし、研究科⻑裁量経費から毎年度1名に助成金を授与する令和5年度愛媛大学大学院医学系研究科研究奨励賞に採択されましたので、ご報告させて頂きます。

丹下先生よりコメントです。

学位論文において、マウスレベルにおいて、ヒト由来CA I (human CA I; hCA I)の経口投与が腸炎抑制効果を示すことを同定しましたが、潰瘍性大腸炎患者において、大腸上皮細胞・糞便中におけるCA Iが腸炎時にどのような変動を示しているのかどうか、また、免疫細胞の組成や腸内細菌叢に与える影響が依然として解明できておりませんでした。潰瘍性大腸炎の患者において、大腸内視鏡検査時に大腸上皮や糞便中のCA Iを定量することで、潰瘍性大腸炎患者の腸管、糞便中におけるCA Iの存在量と腸内細菌叢との関連や、免疫細胞のポピュレーションの変化、さらには臨床経過を考察することで、腸炎の再燃リスクや、治療効果の予測因子となる可能性を検討し、臨床応用に際して、更なる知見を得ることを目的とし、研究奨励賞に応募したところ採択を得ることができました。
本研究により、潰瘍性大腸炎患者において、CA Iの減少が治療への抵抗性や再燃の上昇につながる結果が得られれば、hCA Iの経口投与による潰瘍性大腸炎患者に対する新規免疫治療法の効果がより期待できる結果となります。今回賞をいただきました研究は、最終的には、潰瘍性大腸炎の患者様に、CA1という蛋白をお薬として投与し、難治性疾患である潰瘍性大腸炎を治すことを目標としています。今回いただきました賞を一つの励みとして、今後とも日々の診療・研究に邁進し、愛媛大学、地域、潰瘍性大腸炎の患者様のために精進して参りたいと存じます。
最後になりましたが、大学院の期間、私の希望を尊重し、山西先生、森先生、八木先生と代々引き継いできた腸炎をテーマとした研究プロジェクトに携わらせていただき、一から指導していただきました日浅陽一教授に、この場を借りて御礼申し上げます。また、消化管グループ、竹下英次先生、池田宜央教授をはじめとして、諸先輩方、同僚、技官さん、愛媛大学という環境の力添えがあってこそ、このような賞をいただけたと存じますので、改めて深く御礼申し上げます。

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4月 講演会・研究会案内

〇TERUMO 糖尿病セミナー in 愛媛
日時:4月17日(月) 18:50~20:00
WEB形式(Zoom ウェビナー) 
参加ご希望の場合は、事前登録をお願いいたします。

 特別講演 
徳島大学先端酵素学研究所 糖尿病臨床・研究開発センター
准教授 黒田 暁生 先生

〇Kowa Web カンファレンス
日時:4月18日(火) 19:00~20:30
ハイブリッド形式
会場:ホテルマイステイズ松山2階「エテルノ」 
Web参加の場合は、Zoomによる視聴となります。

 一般講演 
愛媛大学大学院医学系研究科
消化器・内分泌・代謝内科学講座
講師 三宅 映己 先生

 特別講演 
横浜市立大学大学院医学系研究科
肝胆膵消化器病学教室
主任教授 中島 淳 先生

〇タケキャブ発売8周年記念 Web講演会 in 愛媛
日時:4月19日(水) 19:00~19:45
WEB配信(Microsoft Teams) 
参加ご希望の場合は、お申し込みをお願いいたします。

 講演 
島根大学医学部 内科学講座内科学第二 
准教授 石村 典久 先生

〇進化する糖尿病治療 in 愛媛
日時:4月20日(木) 19:00~20:00
Online形式(Webex) 

 講演 
朝日生命成人病研究所附属病院 糖尿病内科 治験部長
大西 由希子 先生

〇IBD診療 up date セミナー in 愛媛
日時:4月24日(月) 19:00~20:30
WEB配信(Teams配信開始18:45) 

 セッションⅠ 
愛媛県立中央病院 消化器内科 
医長 IBDセンター長
北畑 翔吾 先生

 セッションⅡ 
独立行政法人地域医療機能推進機構 東京山手メディカルセンター 
消化器内科 IBDセンター長
深田 雅之 先生

4.17 TERUMO 糖尿病セミナーin愛媛
4月18日KowaWebカンファレンス
【確定】20230419タケキャブ発売8周年Web講演会 (002)
【確定版】4月20日(木)イーライリリーマンジャロ講演会案内状
230424 IBD診療 up date セミナー in 愛媛

愛媛県立中央病院で研修中の松田拓也先生が入局されました。

以下、指導医の先生からのコメントです。

松田先生は消化器内科をローテしていた研修医の中でも、真っ先に「こちらのお部屋にどうぞ」と言えるようなフレンドリーさが特徴的です。患者さんが内視鏡検査を受けるという緊張感の中、彼が明るい笑顔で迎えてくれると、少し緊張がほぐれるという患者さんもいるほどです。
内視鏡検査は、患者さんにとって非常に辛いものです。しかし、彼は患者さんに穏やかで暖かな気持ちを与えることができます。内視鏡を握る彼の手つきは、そんな彼の人柄を表しているかのように、やさしく丁寧です。
また、彼は内視鏡技術の向上にも熱心で、練習するためには手当たり次第に検査をチャレンジしています。彼の内視鏡技術はどんどん進化し、もはや内視鏡を使わない診断法は考えられないといわれるほどのレベルに達しています。
彼は内視鏡医として、患者さんの痛みや不安を和らげ、一歩踏み出す勇気を与えることに貢献しています。内視鏡検査は怖いけれど、彼が担当するなら、少しでも安心して受けることができますよ。
(CHAT GPT 消化器内科へ入局する松田先生の紹介文を400字以内で作成)

入局おめでとうございます.
松田先生と働けることを楽しみにしていました.
非常に器用で容量の良い先生ならマルチに活躍できると信じています.
これからも一緒に頑張って消化器内科を盛り上げていきましょうー!

指導医より

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忙しい診療の合間、夜遅くににコーヒーを飲みながら作成された論文と推察いたします。
越智先生、論文アクセプトおめでとうございます。

以下、越智裕紀先生からのコメントです。

今回、松山赤十字病院と愛媛県立中央病院でearly stageでRFA治療を行った初発HCCのデータを使用させて頂いて論文を作成して、Hepatology Researchにアクセプトされましたので、ご報告させて頂きます。

タイトルは「The clinical role of radiofrequency ablation for early-stage hepatocellular carcinoma in an advanced aging society.」です。

要旨としては
高齢者のRFA治療は日常診療で行われていますが、本当に予後延長に寄与しているかどうかが疑問点ではありました。そこで今回は既に到来している高齢化社会において、高齢者のHCCの患者さんにRFAをすることの有用性について検討しています。early stage HCCでRFA治療を行った初発HCCの方を年齢別に4群(-70歳、70-74歳、75-79歳、80歳-)に分けて、各群の生存率、再発率、生存期間に関する因子を検討してます。80歳以上の群が一番生存期間は短く、生存期間延長に関連する因子として、肝予備能(mALBI grade)とPSが同定されています、PSに関しては80歳以上の群のみにみられる特徴で、高齢者の特徴を表していると思います。またDiscussionで、early stage HCCの無治療でのnatural courseをみた既報の論文の予後と比較して(背景が違う集団の比較にはなりますが)、高齢者でもRFA治療による生存期間の延長効果はあるであろうと考察しています。

論文作成にあたりデータ作成やご指導頂きました、平岡先生、日浅先生をはじめとした共著者の先生方に大変感謝申し上げます。

最後に、平素よりご指導ご鞭撻を頂いております同門の先生方に、この場をかりて感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。

 
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愛媛大学大学院
消化器・内分泌・代謝内科学
(第三内科)
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