今回、日本肝臓学会の冠アワードである「第15回 AJINOMOTO AWARD」優秀賞を受賞しました。受賞論文は、” Blockade of B cell-activating factor signaling enhances hepatic steatosis induced by a high-fat diet and improves insulin sensitivity.” (Laboratory Investigation 93: 311-321, 2013.)です。本論文は川﨑敬太郎先生の学位論文の仕事で、B細胞活性化因子(BAFF)のインスリン抵抗性誘導と肝脂肪化の両面への作用をマウスモデルで明らかにしたものです。恩地森一前教授を始め多くの先生方に御指導を頂き、研究成果を発表することができました。また、実際に多くの実験を遂行して頂いた濱田先生、三宅先生、多田先生、川﨑先生や技官の方々にもこの場を借りて感謝を申し上げます。
今回は私が代表して受賞させて頂きましたが、当教室における肝臓、代謝、免疫の各分野の臨床・基礎の力を結集した研究成果であり、新しい「消化器・内分泌・代謝内科学講座」の門出にふさわしいものと思っております。基礎研究、臨床研究ともさらに発展を目指しておりますので、今後とも御指導のほどよろしくお願いいたします。
阿部雅則
現在当科をローテーション中の北畑先生と砂金先生が先日のJDDWに参加しました.
全国学会を経験し,全国の頑張っている若手医師の姿を見ることで大いに刺激を受けてくれた事と思います.
それぞれの学会参加体験を報告させて頂きます.
2013.10.12-16にベルリンでヨーロッパ消化器病学会週間(UEGW)が開催され、愛媛県立中央病院から2名(道堯浩二郎先生、二宮朋之先生)が参加されました。
道堯先生がポスター発表した南宇和地区におけるHTLV-1とHBVの共感染に関する報告(愛媛県立中央病院と愛媛県立南宇和病院の共同研究で、県立南宇和病院受診者のうち両ウイルスが検査された9,838例での検討)がPoster of Excellenceに選出されました。
優秀ポスター選考委員のアメリカ人のレフェリーより、アメリカではHLTV-1は輸血のスクリーニングに含まれておらず、含めるべきかどうか考える上で参考になるデータ、とのコメントがありました。
愛媛大学医学部付属病院では、手術支援ロボット、米国Intuitive Surgical社製「da Vinci S HD Surgical System」(以下、da Vinci )を導入しています。
3次元立体画像や、繊細な鉗子の動きにより、従来の手術よりも正確性、安全性、低侵襲性の向上が期待されています。
当院消化器腫瘍外科においても、ダヴィンチを手術に積極的に取り入れています。
ダヴィンチは以下の様な特性があります。
<拡大した高解像度3次元立体画像を見ながら、実際の手を動かすような正確性かつ繊細な動きで精密な手術を可能とする>
従来の腹腔鏡下手術では2次元画像が映し出されていましたが、da Vinciでは3次元立体画像が操作モニタに映し出されるため奥行きを読み取って鉗子を動かせます。それにより正確かつ安全に手術を行うことが可能になりました。
<従来腹腔鏡手術が難しかった手術をより容易で安全なものとし、「手術の質」の向上に寄与する>
機械の動作も、da Vinciは従来の腹腔鏡手術に比べ、人間の手の動きを正確に再現します。さらに、ロボットにしかできない関節の360度回転などの動きが加わることで、手術の質の向上に繋がることが期待されます。
<外科における胃・大腸の手術、泌尿器科における前立腺や腎臓の手術、婦人科における子宮の手術など、様々な分野で近年用いられている>
ダヴィンチを用いた手術中
ダヴィンチを用いることで、開腹手術のように腹部を大きく開かないため、手術による出血も少なくすることができ、創口が小さくなるため、痛みが少なく、回復も早く進んでいきます。そのため入院期間を短縮し元の生活への早い復帰を可能とします。胃癌症例や大腸癌症例で、早期の社会復帰が必要な症例や、低侵襲な手術を希望している症例は、是非当科や当院消化器腫瘍外科へ紹介してください
平成25年度学位記授与式が行われました。
今年度、当科からは森健一郎先生・渡辺崇夫先生・小泉光仁先生が学位記を授与されました。
森健一郎先生はJ Leukoc Biol、渡辺崇夫先生と小泉光仁先生PLoS One. に学位論文を投稿され、acceptされています。
今後の益々のご活躍を期待しております。
第3内科では日浅教授の下で、新たな研究プロジェクトにも日々取り組んでします。
今後もその成果をHPを介して発信していきます
(さらに…)