当院では手術支援ロボット da Vinciを導入しています
2013年10月17日 9:24 PM
愛媛大学医学部付属病院では、手術支援ロボット、米国Intuitive Surgical社製「da Vinci S HD Surgical System」(以下、da Vinci )を導入しています。
3次元立体画像や、繊細な鉗子の動きにより、従来の手術よりも正確性、安全性、低侵襲性の向上が期待されています。
当院消化器腫瘍外科においても、ダヴィンチを手術に積極的に取り入れています。
ダヴィンチは以下の様な特性があります。
<拡大した高解像度3次元立体画像を見ながら、実際の手を動かすような正確性かつ繊細な動きで精密な手術を可能とする>
従来の腹腔鏡下手術では2次元画像が映し出されていましたが、da Vinciでは3次元立体画像が操作モニタに映し出されるため奥行きを読み取って鉗子を動かせます。それにより正確かつ安全に手術を行うことが可能になりました。
<従来腹腔鏡手術が難しかった手術をより容易で安全なものとし、「手術の質」の向上に寄与する>
機械の動作も、da Vinciは従来の腹腔鏡手術に比べ、人間の手の動きを正確に再現します。さらに、ロボットにしかできない関節の360度回転などの動きが加わることで、手術の質の向上に繋がることが期待されます。
<外科における胃・大腸の手術、泌尿器科における前立腺や腎臓の手術、婦人科における子宮の手術など、様々な分野で近年用いられている>
ダヴィンチを用いた手術中
ダヴィンチを用いることで、開腹手術のように腹部を大きく開かないため、手術による出血も少なくすることができ、創口が小さくなるため、痛みが少なく、回復も早く進んでいきます。そのため入院期間を短縮し元の生活への早い復帰を可能とします。胃癌症例や大腸癌症例で、早期の社会復帰が必要な症例や、低侵襲な手術を希望している症例は、是非当科や当院消化器腫瘍外科へ紹介してください