厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班自己免疫性肝炎分科会（恩地森一分科会長）では、自己免疫性肝炎の予後調査を行っています。

1 研究課題名

厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班自己免疫性肝炎の予後調査

（平成23年12月26日愛媛大学医学部附属病院臨床研究倫理委員会承認：愛大医病倫1112007）

2 研究機関名と代表研究者および分担研究者氏名、研究実施の場所

1) 研究機関名 愛媛大学大学院医学系研究科先端病態制御内科学

2) 代表研究者 先端病態制御内科学　教授　 　 　恩地　森一

分担研究者 地域医療学　准教授　 　 　 阿部　雅則

先端病態制御内科学　助教　　 　 眞柴　寿枝

3) 研究実施の場所 愛媛大学大学院医学系研究科先端病態制御内科学

3 研究協力者の選定の方針

「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班の班員の所属する施設（36施設）を対象に、アンケート用紙を郵送し、自己免疫性肝炎症例の実態と予後を調査する。

4 研究の意義

自己免疫性肝炎は難治性の肝疾患であり、その原因の検索や新しい治療法の開発にあたっては、我が国における実態を明らかにすることが重要である。この目的で、厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班では、平成18年～20年の3年間に診断された症例を対象に愛媛大学大学院先端病態制御内科学（恩地森一 自己免疫性肝炎分科会会長）を事務局として全国集計を実施した。今後新たに、診断指針、治療指針などを作成していく上で、本疾患の予後に関する実態調査が必要である。

5 研究の目的

2000年1月1日以降に診断した自己免疫性肝炎を対象に、「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班の班員が所属する施設に対して調査を実施し、自己免疫性肝炎の予後を明らかにする。

6 研究方法

1) 「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班に所属する施設を対象に、アンケート用紙を郵送し、2000年1月1日以降に自己免疫性肝炎と診断された実態と予後を調査する。

2) 該当項目を記入したアンケート用紙は愛媛大学大学院医学系研究科先端病態制御内科学に返送していただき、集計された症例の実態を統計学的に解析する。

3) 解析結果は毎年1月～2月に開催される厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する研究」班の班会議で発表するとともに、報告書にまとめる。

7 研究実施に際しての倫理的配慮

厚生労働省「疫学研究に関する倫理指針」に基づいて匿名化した上で、登録患者のプライバシーに配慮し、調査・解析を実施する。対象者のプライバシーを完全に守るために、結果の発表や出版に際しては個人が特定できるような情報は掲載しない。なお、代表研究者及び分担研究者は、個人情報を処理するコンピュータについては、他の一切のコンピュータと切り離すなどの措置を講じるとともに、個人情報を含むその他の資料は、鍵のかかる保管庫に保管するなど個人情報の保護に細心の注意を払う。尚、本研究の内容（当該研究の意義、目的、方法、研究機関名、個人情報や研究に関する問い合わせ、苦情等の窓口の連絡先等）については愛媛大学大学院医学系研究科先端病態制御内科学のホームページで公開する。

8 研究対象者に同意を得る方法

本研究で収集する情報には、個人識別情報（住所、氏名等）を含まないことから、個人のプライバシーが侵害される危険性は極めて少ない。厚生労働省「疫学研究に関する倫理指針」に従って、登録施設における倫理委員会審査および登録患者のインフォームドコンセントは不要なものとみなす。

9 研究期間・データの保管方法および研究終了後のデータの取り扱い

研究期間は本倫理審査の承認日から平成26年3月末までとする。研究期間の延長が必要な場合は再度申請を行う。提供された資料は本研究のためのみに使用することとし、研究終了後、コンピュータ上のデータは完全に消去、個人情報を含むその他の資料はシュレッダーにより粉砕後、廃棄する。

10 研究によって生ずる個人への不利益並びに危険性

調査、解析はすべて匿名化した上で実施されるため個人の不利益となることや危険性はない。

11 研究によって期待される医学上の貢献

自己免疫性肝炎は難治性の肝疾患であり、本調査によりその成因の解明と治療効果の解析は今後の予防法や治療法の確立に貢献、寄与することができ、医学上の貢献は大きいと考える。