非アルコール性脂肪性肝疾患を拾い上げるALTのcutoff値に関する論文がJ Gastroenterolにacceptされました。
2012年3月5日 4:07 PM
Metabolic markers and ALT cutoff level for diagnosing nonalcoholic fatty liver disease: a community-based cross-sectional study.
Miyake T, Kumagi T, Hirooka M, Koizumi M, Furukawa S, Ueda T, Tokumoto Y, Ikeda Y, Abe M, Kitai K, Hiasa Y, Matsuura B, Onji M.
概要
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、メタボリックシンドロームの肝臓での表現型と考えられ、その一部は、肝硬変、肝不全、肝癌へと進行します。しかし、血液検査で肝機能検査異常を伴わないNAFLD患者が存在し、放置されている症例があります。そこで、検診受診者を対象にNAFLD患者を拾い上げるスクリーニングとして有効なマーカーについての検討を行いました。
NAFLD患者を拾い上げるための有効なマーカーとしてBMI、ALT、TG 、HDL-c、UA、HbA1cが挙げられ、ALTのcutoff値は男性25 (U/L) 女性17 (U/L)でした。
また、これらのマーカーを用いたNAFLD indexの提案をしました。
男性 = – 10.48 + 0.232 x BMI (kg/m2) + 0.064 x ALT (U/L) + 0.004 x TG (mg/dL) – 0.022 x HDL-c (mg/dL) + 0.164 x UA (mg/dL) + 0.439 x HbA1c (%)
(Cutoff -0.487)
女性 = – 13.815 + 0.256 x BMI (kg/m2) + 0.06 x ALT (U/L) + 0.006 x TG (mg/dL) – 0.016 x HDL-c (mg/dL) + 0.3 x UA (mg/dL) + 0.784 x HbA1c (%)
(Cutoff -1.976)
先週のJ Gastroenterolのdownload 回数では、Reviewを除くと最もdownloadされていました。何度もdownloadしたかいがありました(笑)。