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論文・学会・研究会の報告
 

論文・学会・研究会の報告

石川将先生が愛知県がんセンターで作成していた論文がアクセプトされました。おめでとうございます。

以下、石川先生からのコメントです。

今回、愛知県がんセンターで作成させて頂いた論文がClinical Endoscopyにアクセプトされましたので御報告させて頂きます。

タイトルは「Safety and efficacy of novel oblique-viewing scope for B2-EUS-HGS」です。

EUS-HGSにおいて、B2あるいはB3穿刺が行われます。穿刺後の処置が容易なのはB2-EUS-HGSですが従来のEUSスコープでは経食道穿刺による重篤な偶発症のリスクがあり、B3が主に穿刺対象とされていました。今回使用した新型EUSスコープであるEG-740UTは従来のEUSスコープと比較してアップアングルが効き、より垂直に近い穿刺が可能です。今回この新型スコープを使用してB2-EUS-HGSの安全性と有用性を後ろ向きに検討しましたところ、経食道穿刺をきたさず高率にB2-EUS-HGSを施行出来ておりました。

新型EUSスコープを用いたB2穿刺は今後EUS-HGSにおける第一選択になる可能性を秘めていると考えます。

論文作成に際し、原先生をはじめとする愛知県がんセンターの先生方には多々ご迷惑をお掛けしましたが、最後まで御指導頂き大変感謝しております。

また、勉強の機会を与えて下さった日浅教授をはじめとする医局の皆様にもこの場で感謝申し上げます。愛媛からも新しい知見を発信出来るよう、今後も精進していきたいと思いますので今後ともよろしくお願い致します。

以下,first author Sからのコメントです.

新規の遺伝子変異を有するWilson病患者が腎癌と肝癌を併発した症例に関する論文 ” Renal Cell Carcinoma and Hepatocellular Carcinoma in a Patient with Wilson’s Disease: A Case report” がInternal Medicine(IF 1.2)にアクセプトされました. 本症例は腎癌と肝細胞癌を発症したWilson病患者です.これまでにWilson病に腎癌を合併した報告はありません.本検討の特徴として腎癌領域と非癌領域における銅と鉄の沈着の程度を評価しました.結果として,腎癌領域において銅の沈着はほとんどありませんでしたが,鉄の過剰な沈着がみられました.鉄過剰は淡明細胞癌のリスクであることがこれまでに報告されており,また無セルロプラスミン血症は鉄過剰と密接な関係があります.腎癌が偶発的な合併の可能性も否定はできませんが,腎癌の好発年齢ではなく,Wilson病による代謝障害が関連している可能性が示唆されました.
また本症例ではATP7Bに新規の遺伝子変異であるp.Leu1395Terfsが特定されました.
この変異が腎癌や肝癌に関連しているかは更なる症例蓄積が必要となります.
論文作成にご尽力いただきました済生会今治第二病院の道堯浩二郎先生に感謝を申し上げます.

渡辺先生と徳本先生がまとめた、DAA治療によるSVR後HCCを予測するスコアリングシステムに関する論文がScientific Reportsにアクセプトされました。

おめでとうございます。

以下、渡辺先生からのコメントです。

本論文は、愛媛県内で組織するEKEN study Groupの先生方にご協力いただき、多変量解析によりDAA治療によるSVR達成後のHCC発症を予測するスコアリングを作成したという内容です。DAA治療前、治療終了時、SVR12判定時のデータでそれぞれスコアリングを行い、それらの中で、SVR12判定時でのスコアリングが最も有効にHCC発症を予測できたというのがアピールポイントです。
ご指導いただいた徳本先生、また何より、大変お忙しい中ご協力いただいたEKEN study Groupの先生方に深く感謝申し上げます。

Sci Rep. 2023 Jun 2;13(1):8992. doi: 10.1038/s41598-023-36052-0.

森田浩貴先生が第130回日本消化器内視鏡学会四国支部例会 研修医・専攻医優秀演題セッションで優秀演題賞を受賞しました。

受賞演題名は「単形性上皮向性腸管T細胞リンパ腫(MEITL)の胃再発を内視鏡により診断し治療介入した一例」です。

森田先生、おめでとうございます。

演題発表中の森田先生

優秀演題賞を受賞される森田先生

総合健康センター古川先生と地域消化器免疫医療学講座の竹下先生がまとめた
潰瘍性大腸炎の疾患活動性と勃起不全に関する論文がSexual Medicine (IF 2.523)でオンラインとなりました。

以下、古川先生からのコメントです。

現在、実施中の愛媛潰瘍性大腸炎研究のベースラインデータを用いて潰瘍性大腸炎の疾患活動性と勃起不全との関連性を解析いたしました。

メタアナリシスで潰瘍性大腸炎は虚血性心疾患のリスクが高いことが示されており、勃起不全のリスクも高いことが最近報告されています。潰瘍性大腸炎の疾患活動性などの慢性炎症が勃起不全と関連しているのではないかと仮説を立てて解析を行いました。
データ欠損のない男性潰瘍性大腸炎患者 165例を解析対象としました。
SHIM scoreに基づいて、EDを定義したしました。
罹病期間、粘膜治癒、臨床的寛解、使用薬物数など疾患の重症化のマーカーになりうる項目とは関連がなく、63歳以上の加齢のみが有意でした。また、EDの重症度を分けて解析を行っても同様な結果でした(ED 調整後オッズ比12.93 信頼区間4.51-43.00,重症ED 調整後オッズ比 9.02 信頼区間 3.66-23.91)。

当初考えた仮説とは異なった結果となりましたが、日本人潰瘍性大炎における性機能障害に関する初めての論文となりました。

https://academic.oup.com/smoa/article/11/2/qfad024/7180391?searchresult=1&fbclid=IwAR3IAXEZEZgAwABtXjn_QjxIjtsZutCBFPZsRdHL5Mt7NyHPaSFcnXv-O2I&login=true

矢野怜先生の学位論文がアクセプトされました!
おめでとうございます。

以下、矢野先生からのコメントです。

この度、学位論文として報告した「lymphatic drainage dysfunction via narrowing of the lumen of cisterna chyli and thoracic duct after luminal dilation」がHepatology internationalに受理されました。以下は論文の概要です。門脈圧亢進に伴って、肝で生成されるリンパ液が増加するため排泄路である肝外リンパ管も拡張することは過去にも報告されていますが、難治性腹水へ至ったような非代償期の肝硬変では肝外リンパ管は狭小化していること、ドレナージ能が低下している可能性があることを我々は報告しました。肝硬変の腹水にはリンパ管のドレナージ能の関与も検討すべきと考えられます。海外では難治性腹水に対してリンパ管にドレナージステントを留置しているような施設もあり、今後焦点が当てられる領域ではないかと考えています。また、ダイナミックCTや頚部エコーでリンパ管は描出ができることも方法として挙げています。
指導医である廣岡先生には最初から頼りきりで、ご迷惑を多々おかけしたと思いますが、その度に丁寧にご指導いただき大変感謝しております。
日浅教授にも、定期的にアドバイスをいただき、有り難く存じます。肝臓グループの先生にもご助言をいただきましたし、特に中村先生にはエコーなどの作業をお願いすることも多く、この場で感謝申し上げます。
また、大学院1年目の際に勤務していた松山赤十字病院の先生方にも、大学院講義などに参加させていただいたり、大変有り難く思います。
今後も積極的に頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

小西史哲先生の論文がHepatology ResearchにAcceptされました。

1年生から6年生まで第三内科に通い、少しずつデータを整理し、何とか卒業までに投稿できました。
Acceptのお祝いの電話で「自分のHepatology Researchの冊子をもって、第三内科へ挨拶に来いきます!」と言った?、言わされた言葉を期待して待っています(笑)。
これからも、頑張って下さい!

みやけてるき

山本先生、古川先生、おめでとうございます。

以下、古川先生からのコメントです。

愛媛大学医学部附属病院光学医療診療部の山本先生と一緒にまとめた運動習慣と過敏性腸症候群に関する論文がEuropean Journal of Gastrotenterology and Hepatology(IF 2.586)にアクセプトされました。愛媛大学の健診データを活用して解析を実施しました。
過去にすでに消化器疾患と診断されたものおよび治療中の対象者、体重減少などの身体症状があるものを除外したためかもしれませんが、今回のコホートでの過敏性腸症候群の有病率は6.5%とやや過去の報告よりも低値でした。
運動の頻度、主たる運動の強度、運動パートナーの存在と過敏性腸症候群との関連性を検討したところ、運動頻度は中等度で有意に低く(調整後OR 0.65 (95% confidence interval, CI: 0.51–0.83)で、主たる運動強度は強い(調整後OR0.62 [95% CI: 0.48–0.78])、および中等度(調整後OR0.76 [95% CI: 0.61–0.95])と負の関連性がありました。また、友人(調整後OR 0.71 [95% CI: 0.54–0.93])やグループ(調整後0.53 [95% CI: 0.40–0.70])での運動はそれぞれ負の関連性がありました。
すでに機能性ディスペプシアでも同様な検証をしており、機能性胃腸障害は運動の頻度、強度、一緒に運動する友人及び集団が負の関連性を持つことが示されました。
日本でも運動量を増加させたところ、過敏性腸症候群の症状が緩和した報告があることから、矛盾しないと考えられます。
引き続きさまざまな生活習慣と消化器疾患との関連性についても解析をすすめる予定です。引き続きよろしくお願いいたします。

以下は矢野先生からのコメントです。
Internal Medicineへ投稿した「A case of hepatocellular carcinoma showing tumor shrinkage due to an abscopal effect」という症例報告がアクセプトをいただきました。
論文の概要なのですが、骨転移を有する肝細胞癌の予後は不良であることが知られていますが、テセントリク+アバスチン療法で腫瘍が増悪している症例に対して、骨転移部に症状緩和としての放射線療法を行った後から腫瘍全体が縮小し、TACEなど局所療法も組み合わせることでCRを得ることができた一例になります。放射線照射によって腫瘍抗原を放出することが、効果の高い免疫療法に寄与したものと考察しております。

矢野先生、アクセプトおめでとうございます。
自転車の運転は気をつけて!!!

忙しい診療の合間、夜遅くににコーヒーを飲みながら作成された論文と推察いたします。
越智先生、論文アクセプトおめでとうございます。

以下、越智裕紀先生からのコメントです。

今回、松山赤十字病院と愛媛県立中央病院でearly stageでRFA治療を行った初発HCCのデータを使用させて頂いて論文を作成して、Hepatology Researchにアクセプトされましたので、ご報告させて頂きます。

タイトルは「The clinical role of radiofrequency ablation for early-stage hepatocellular carcinoma in an advanced aging society.」です。

要旨としては
高齢者のRFA治療は日常診療で行われていますが、本当に予後延長に寄与しているかどうかが疑問点ではありました。そこで今回は既に到来している高齢化社会において、高齢者のHCCの患者さんにRFAをすることの有用性について検討しています。early stage HCCでRFA治療を行った初発HCCの方を年齢別に4群(-70歳、70-74歳、75-79歳、80歳-)に分けて、各群の生存率、再発率、生存期間に関する因子を検討してます。80歳以上の群が一番生存期間は短く、生存期間延長に関連する因子として、肝予備能(mALBI grade)とPSが同定されています、PSに関しては80歳以上の群のみにみられる特徴で、高齢者の特徴を表していると思います。またDiscussionで、early stage HCCの無治療でのnatural courseをみた既報の論文の予後と比較して(背景が違う集団の比較にはなりますが)、高齢者でもRFA治療による生存期間の延長効果はあるであろうと考察しています。

論文作成にあたりデータ作成やご指導頂きました、平岡先生、日浅先生をはじめとした共著者の先生方に大変感謝申し上げます。

最後に、平素よりご指導ご鞭撻を頂いております同門の先生方に、この場をかりて感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。

 
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愛媛大学大学院
消化器・内分泌・代謝内科学
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