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8月2026

Kokubu M, Mori H, Yamamoto Y, Sato M, Tange M, Hiasa Y. Novel anchor ring-shaped thread countertraction for colorectal endoscopic submucosal dissection beyond the hepatic flexure. Endoscopy. 2026;58(S 04):E810-E811. doi:10.1055/a-2901-6505

國分先生よりコメントを頂きましたので紹介させていただきます。
以下、コメントです。

本論文では、肝彎曲部をまたぐ大腸腫瘍に対する新しいESD手技について報告いたしました。
大腸ESDにおいて、肝彎曲部や脾彎曲部をまたぐ大きな病変は、粘膜ひだの背側に病変が隠れること
で安定した術野の確保が困難となり、技術的に高難度となります。既存の牽引手技は種々報告されて
いますが、専用デバイスを必要とするものや、彎曲部をまたぐ病変全体を一括して視野に収めること
が難しいものも少なくありません。
今回の症例は、横行結腸から肝彎曲部にかけて広がる40mmのLST-NGの患者さんです。病変が粘膜ひ
だの背側に位置するため、通常の肛門側からのアプローチでは安定した術野が得られず、標準的な
ESDが困難な状況でした。
そこで私たちは、Zeoclip(Zeon Co., Tokyo)とリング状スレッドを組み合わせたコントラリング糸カ
ウンタートラクション法を選択しました。まず内視鏡を上行結腸内で反転させ、口側からアプローチ
して粘膜切開・剥離を行いました。次に剥離した口側辺縁にリング状スレッドを装着した2本の
Zeoclipを把持し、内視鏡を順方向に戻した後、別のクリップでリングスレッドを横行結腸の対側壁に
アンカリングしました。これにより病変全体が肛門側から一括して視野に入り、安定した直視下での
剥離が可能となりました。結果として、遅発性出血や穿孔を認めることなく、病変は一括切除されま
した。
以上より、肝彎曲部をまたぐ技術的難易度の高い大腸ESDに対して、本コントラリング糸カウンター
トラクション法は市販のZeoclipとスレッドのみで実施可能であり、専用デバイスを必要とせず病変全
体のパノラマ的な牽引を実現しうる新たな治療選択肢となる可能性が示唆されました。本報告は一症
例の経験であり、その適応や有効性については、今後さらなる症例の蓄積と検討が必要と考えており
ます。
本症例の経験ならびに本論文の作成にあたり、ご指導を賜りました森宏仁先生、日浅陽一教授、なら
びに共著者の先生方に心より深謝申し上げます。また、日頃よりご支援いただいている先進消化器内
視鏡開発学講座の先生方に厚く御礼申し上げます。最後になりましたが、大学院生時に論文の基礎を
教えて頂いた熊木先生、小泉光仁先生、今村先生にも厚く御礼申し上げます。今後ともご指導のほど
何卒よろしくお願い申し上げます。

國分先生、貴重な報告をありがとうございます。新HP担当より。

 
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愛媛大学大学院
消化器・内分泌・代謝内科学
(第三内科)
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