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今井先生の論文がPLOS ONE誌にacceptされました!
 

お知らせ

今井先生の論文がPLOS ONE誌にacceptされました!今井先生から以下コメントをいただいております.

 

この度、私の学位論文『Stimulated hepatic stellate cell promotes progression of hepatocellular carcinoma due to protein kinase R activation』がPLOS ONEにアクセプトされました。

ご指導いただきました吉田先生、日浅先生はじめ、多くの皆様に励ましやご助言をいただき、形にすることができました。本当にありがとうございました。

今回の論文では、肝星細胞と肝細胞癌の関係に着目しております。

肝星細胞は、LPSなどの刺激で活性化し、IL-1βを含む様々な炎症性サイトカインを分泌し、腫瘍微小環境の形成に関与します。Protein kinase R(PKR)は肝細胞癌において高発現し、癌細胞増殖促進に寄与していることが、教室の先生方の研究で同定されています。PKRは肝星細胞にも高発現することが報告されていますが、その生理的作用、特に肝細胞癌に対する肝星細胞におけるPKRの役割は不明でした。マクロファージにおけるIL-1βの産生調節にProtein kinase R (PKR)が関わることから、肝星細胞において活性化したPKRが、IL-1βの産生を介し、肝細胞の微小環境を調整し、肝細胞癌の進展に関与する可能性を想定いたしました。研究の結果、LPSもしくはパルミチン酸で刺激された肝星細胞でPKRが活性化し、肝星細胞からのIL-1βの産生はPKRの活性化に依存しました。また、刺激した肝星細胞のコンディショニングメディウムが、肝癌細胞の増殖能、浸潤能を増強し、PKR阻害剤により肝癌細胞の増殖が阻止されることを明らかにしました。本研究により、肝星細胞の活性化と、それに伴う肝細胞癌増殖促進作用にPKRが関与することを明らかにするとともに、肝星細胞におけるPKRが肝細胞癌進展抑制のための治療標的となり得ることを示すことができました。

多くの皆様に支えていただいて、論文作成、学位審査を乗り越えることができました。今後は私も、これから学位に挑戦する先生方の助けになることでご恩返しができればと考えております。誠にありがとうございました。

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消化器・内分泌・代謝内科学
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